1 第1分科会
2 テーマ「家庭教育とP T A 」
発表者 塩野 美津恵(桃山高校P T A)
司会者 山口 博史 (北嵯峨高校P T A)
助言者 延増 正三 (落水高校 校長)
記録者 虎西 和子 (北嵯峨高校P T A)
記憶者 沖 賀子 (北嵯峨高校P T A)
3 副題 ― 一歩先を見据えた開放講座の取組をとおして ―
4発表内容
(1)学校紹介
京都府立桃山高校は京都南部に位置し歴史の宝庫、酒処として知られている、伏見の中心街の東に位置しています。
全日制普通科と今年新設の自然科学科と夜間定時制を併設し全学年で27クラス生徒数1070名、創立58年を迎える伝統校です。谷本義和校長のもと
自主自立の精神で文武両道にすぐれた学校づくりをめざして学習活動や部活動に活力に満ちた教育が行われています。
(2)P T A活動内容
本部は会長1名、副会長2名、書記1名、会計1名の5名です。
各種委員会は各学年委員会、進路委員会、保健体育委員会、文化委員会、広報委員会の7種です。学年委員会は学年懇談会の開催、進路委員会は教育講演会、進路講演会の開催、本年度の教育講演会ではスクールカウンセラーによる講演を行いました。文化委員会は薪能の鑑賞、文化祭ではP T Aコーナーを設け父兄、老人ホームなどから作品を募集して展示します。広報委員会は広報誌「きんがわら」を発行しています。保健体育委員会は文化委員と共催で開放講座として歴史散策、歴史探訪の旅のウォークラリーを開催しました。
(3)提案趣旨
家庭教育の第一歩は「家庭での会話」だと思います。家庭でお互いに色々な話をする中で信頼感や親子の絆がより強くなるものだと思います。その会話を弾ませる為には、色々な機会を通じて様々な知識や教養を付けることが必要になってきます。この視点から本校の特色である行事の1つである「桃山高校解放講座」の取り組みをご紹介して「家庭での親子の会話への話題提供」という視点から家庭教育の在り方に迫りたいと思います。
(4)提案概要
桃山高校の学校開放講座は昭和50年代にその第一歩を記ました。その後平成4年度より国庫補助事業「心のオアシス今、伏見再発見シリーズ」として再スタートし、今年で15年目を迎えています。「伏見再発見シリーズ」では当初から P T Aの運営委員会が推進会議の中核メンバーとして入っています。開放講座の歴史を紹介するとともに「一歩先を見据えた開放講座」のこれからのあり方について一緒に探りたいと思います。18年度の歴史探訪の旅は「太閤秀吉と大阪城」、史跡めぐりのウォークラリーは「紅葉の北山、鞍馬、貴船」を開催しました。(開放講座は平成4年からスタートし15年目を迎えています)平成9年には登録者が300名を越し、年間のべ参加者900名を越える年もありました。講演会が年5〜7回 さらに歴史探訪の旅、ウォークラリー、後に開放講座から独立した天体観測、生徒が講師として参加し今年で10年目をむかえた小学生おもしろ理科実験教室を夏・冬休みの2回地域開放行事としてP T Aも協力し開催しました。今年は納涼コンサート、天体観望会、小学生おもしろ理科実験教室を行い、家庭で300〜400人の参加がありました。桃山高校開放講座は地域と連携を深めることを大切にし、家庭での親子の会話への話題提供としての役割を担い、家庭教育への大きな力となることを確信し、今後ともこういう活動を続けていきます。
(5)質疑応答
質問 落水高校会長 谷口さん
・開放講座の発生のきっかけはP T Aからですか?
答え 桃山高校副校長 上原先生
・教育委員会から国庫補助で社会教育の一つとして学校教育の現場
で何か出来るかと学校に話が来て学校側からP T Aにお願いし、それ以降P T Aが企画、運営にかかわっています。
テーマに関する質疑が出ず、これ以降はテーマに関わらず広い範囲で意見
交換がされました その主なものとしては以下のものです。
@質問 司会者北嵯峨高校会長 山口さん
・「いじめ」に関してどう考えられますか?
答え 桃山高校会長 塩野さん
・サインを見落とさない会話
・有効な時間の使い方をすることが大切
A質問 司会者北嵯峨高校会長 山口さん
・@の質問に関連して
子供の様子がおかしいと感じたら学校の対応は?
答え 落水高校校長 延増先生
・担任を通じて親へ連絡(電話、家庭訪問)
質問 司会者北嵯峨高校会長 山口さん
・上記の質問に関して各学校、皆さんのご意見は?
意見 落水高校会長 伊佐さん
・子供の心の動きを保護者がとらえ精神面のケアをしてほしい。
学校側は学力面と部活動を支えてほしい。
意見 鳥羽高校会長 吉村さん
・家庭での会話を大切に。
意見 嵯峨野高校副会長 岡元さん
・講演会の授業参観があり、子供の様子を知ることが出来好評で
した。
意見 北嵯峨高校 宮崎さん
・年4回の登校指導時の声かけをしている。
意見 落水高校会長 谷口さん
・通学指導、落水サイトによる呼びかけをしている。
相手に思いやりをもってお互いの接点を持つように。
B助言者 落水高校校長 延増先生より提案
・文部科学省からの「いじめ」に関するプリントに関連して
学校、P T Aからのお知らせプリントがどの程度家庭に届いて
いるのか?どんな工夫されているのか?
答え 鳥羽高校会長 吉村さん
・P T A便りをホームページに掲載。
答え 嵯峨野高校副会長 岡元さん
・ホームページに掲載、親が声をかける。
答え 桂高校 有馬さん
・大事な配布物は郵送する。
答え 落水高校会長 谷口さん
・子供から親に渡すのは家庭での接点として大事。
答え 乙訓高校 田角さん
・封筒にいれて保護者様と書いて渡す。
お知らせメールを送る。
答え 西乙訓高校 石橋さん
・テレフォンサービスを利用、配布物に関する出欠確認をクラスの連絡網を使う。
クラスの連絡網があるのは西乙訓高校と京都すばる高校の2校でした。
答え 桃山高校 吉川さん
・入学説明の時にP T Aに時間をもらい子供を通じて渡す旨を知ら
せる。
子供に声かけをする。他校の例として配布物の曜日を決める。
手紙の色を決めている。
(6)助言者のまとめ
助言者 落水高校校長 延増先生
桃山高校さんの取組みは大変勉強になり参考になりました。
特に印象に残った事として2点。
@親子で一緒に何かをする、親子でオリジナルうちわ作り
A一歩先を見据えた取組みとして老人ホームとの連携
いじめ問題に関しては人はそれぞれ価値観の違いがあり価値観を
近づける為に携帯メールよりもコミュニケーション(会話)が重要で
ある。
今後は単Pにとらわれず広がりを視野に入れ中、高のP T Aの連携
全日制と定時制のP T A、通学圏の高校のP T Aの連携を進めていったらおもしろいのではないかということでした。